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事例紹介 三菱UFJフィナンシャル・グループ

徹底した顧客視点で「MUFGウェルスマネジメント」のDXを実現

三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、MUFG)では、富裕層向け金融サービス「MUFGウェルスマネジメント」を強化し、徹底した顧客視点によるビジネスモデルへの転換を志向しています。このプロジェクトでは、日本のウェルスマネジメントで初となるメガバンクグループ横断のデジタルプラットフォームを構築しました。

5分(読了目安時間)

課題―求める変化

日本は世界有数の富裕層大国で、ウェルスマネジメントは今後も成長が期待されているビジネス領域です。MUFGにおいても、お客さまの財産を「まもり・つなぎ・ふやす」ことに存在意義を見出し、銀行、信託、証券を中心とした様々なサービスを展開していますが、個別の商品提案に留まり、顧客目線での包括的なサービス提供にまで至らないケースがありました。MUFGウェルスマネジメントでは、お客さまの過去・現在・未来を理解し、お客さまの想いや潜在ニーズ、実現したい未来を描き、徹底した顧客視点でアクションを導き出す「ゴールベースアプローチ」への転換を目指し、プロジェクトを開始しました。

取り組み―技術と人間の創意工夫

本プロジェクトでは、約1万人におよぶ顧客調査を実施し、お客さまの課題・ニーズや金融機関に対する評価の実態を炙り出しました。現状に対する厳しい意見もありましたが、MUFGは真摯に耳を傾け、新しいウェルスマネジメントのあるべき姿を模索しました。

また、グループ横断のサービス提供を高度化するためには、データ連携が不可欠です。個人情報保護やファイアウォール規制などをクリアする形で、価値のあるデータ連携の姿を実現することは一筋縄ではいかない問題でしたが、業界の先陣を切って挑戦しました。

この取り組みはMUFGにとって前例のないプロジェクトといえます。第1に、銀行、信託、証券のグループを横断したビジネスモデル変革を伴うため、グループ各社のマネジメントから現場メンバーが一体となって創り上げる取組みが求められたことです。第2に、MUFGにとって初となる本格的なアジャイル開発の採用です。MUFGグループ各社のビジネス部門とシステム部門、さらにはアクセンチュアが小規模なチームを複数組成して、プロジェクトを推進しました。

成果―創出された価値

ゴールベースアプローチを支える仕組みとして、「MUFG Wealth Management Digital Platform」は大きく3つの機能で構成されています。

1つ目は「統合View」で、銀行・信託・証券で散在していたお客さまの情報を一元的に表示する画面です。

2つ目は「ゴールプランニングシステム」で、お客さまの人生のゴール、キャッシュフローや総資産(バランスシート)に対する課題・ニーズを見える化し、アドバイザーがポートフォリオ運用や、資産承継、事業承継の対策案をお示しすることを支援します。

3つ目は「ネクストベストアクション」で、アナリティクスモデルを活用し、アドバイザーに対してお客さまの状況に合わせた適時適切なアクションをレコメンドします。

「MUFG Wealth Management Digital Platform」を活用した提案は増加傾向にあり、「ゴールベースアプローチ」による包括的なサービス提供への転換による成約単価の向上が実現しています。

さらに、今後に向けて、MUFGは「ゴールベースアプローチ」を届けるお客さまの裾野拡大を企図して、「WMデジタル営業モデル」の確立に取組んでいます。デジタルコンテンツの拡充やデータマーケティングに基づくアプローチを強化し、日常接点が不足しているお客さまに対しても効率的に包括的なサービスを届けることを目指しています。

3 to 1

銀行、信託、証券をグループ横断で融合したビジネスモデル変革

120兆円

MUFGの顧客基盤が有する個人プロファイリング資産に対して総資産ベースのコンサルティング提供(2021年9月時点)

0 to 1

ゴールベースアプローチやバランスシートアプローチといった新たな取組みを推進し、日本市場にとって最適なウェルスマネジメントサービスを再創造

チーム紹介

早川 逸平

金融サービス本部 証券グループ日本統括 マネジング・ディレクター