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向き合うべきはクライアントの先にいる「顧客」?!業界に特化したコンサルタントの仕事
ハイテク業界に特化したコンサルタントとして活躍するシニア・マネジャーの女性社員が自身の業務内容を紹介します。アクセンチュアの複数部門でコンサルタント経験を持つ彼女だからこそ語れるソング本部でコンサル業務をおこなう醍醐味とは?
2025/04/16
こんにちは、ソング本部でインダストリーコンサルタントとして働くMarikoです。
サッカーが好きなので、夫やチームメンバーとスタジアムに観戦に行きます。
前職では、デジタルマーケティングを支援する会社で、コミュニケーション領域を中心にクライアントを支援する営業・プロジェクトマネジャーを担っていました。マネジャーとしてチームメンバーと一緒に新しいコンサルティング領域の立ち上げ・拡大に取り組むことにやりがいを感じていましたが、日々クライアントと向き合う中で、クライアントが抱える本質的な課題はマーケティング領域だけにとどまらないと感じることが増えました。解決策を考え、提案したいと思うものの、当時所属していた会社のビジネスとしては領域外で、提案できないことに歯がゆさを感じていました。そうした経験から、組織作りやコンサルティング領域の拡大など自らの組織を変革し続けているアクセンチュアであれば、ソリューションも限定されずクライアントと共にあらゆることを実現できると考え、アクセンチュアのコンサルタントを志望しました。
私は入社当時、ビジネス コンサルティング本部所属でしたが、その後ソング本部へ異動をしており、両方のコンサルタントとして業務経験があります。業界・クライアントを深く理解した上で課題を解決するという本質は一緒ですが、得意とするアジェンダは異なります。ビジネス コンサルティング本部のコンサルタントは主に業界や経営戦略、人材・組織や財務・経営管理、サプライチェーンなど業務領域に高い専門性を置く一方で、ソング本部のコンサルタントは新規事業やマーケティング戦略、営業戦略、顧客体験設計など、クライアントビジネスの先にいる顧客と向き合い、未来の事業成長を支援することが求められます。クライアントのプロジェクトメンバーに加えて、クライアント従業員やクライアントの先にいる顧客の「心を動かす」ことが必要となるのはソング本部ならではで、ロジック+αが求められると痛感しています。例えば、私が担当しているハイテク業界において、昨今の時代の変化についていくためには、「就職ランキングでは常に上位にランクインし、優秀な社員が集まってくる」・「良いモノを作れば顧客から引き合いがある」という一昔前の価値観からの脱却が求められます。何十年も業界をリードしてきた大企業にとってはあまり経験をしたことがないステージです。そのため、業界に閉じない、グローバルを含めたアクセンチュアの知見をヒントにしながら、+αの「遊び」を捻りだし、どうやったら求めている成果を創出できるのか、日々、クライアントと一緒に模索を続けています。また、各領域の専門家を巻き込みながらリードしていくことが求められる立場なので、アクセンチュアの中で、誰よりも担当クライアントおよび業界のことを理解している必要もあります。インダストリーコンサルタントは自身が担当する特定業界に関しての高い専門性を持ち、クライアントを深く知ることが求められる職種といえます。
シニア・マネジャーの私は、複数のプロジェクトでチームメンバーをSV(スーパーバイズ)しながら、プロジェクト全般または任されている領域の責任者として、プロジェクトを推進しています。プロジェクトをマネジメントする立場として、プロジェクトのQCD管理はもちろん、案件の拡大に向けたクライアントとの信頼関係の深化と、メンバーの成長をサポートすることが求められます。クライアントとの信頼関係の深化のためには、日々のプロジェクトを進めている中で見え隠れする課題のタネを拾い、有用なディスカッションを仕掛けることで目の前のプロジェクト以外でも頼りがいのある存在であると思ってもらえることがポイントだと考えています。また、メンバーの育成については、プロジェクト初期や期間中に、目標を設定し、振り返ることで、お互いの期待値を確認し、日々のプロジェクトの中でチャレンジすることをすり合わせています。ストレッチしたタスクや役割を任せることで、メンバーの当たり前の基準が徐々に高まり、日々頼もしく成長する姿を見るのは嬉しいです。また、日々の経験を今後の糧にしてもらいたいと考えているため、目の前のプロジェクトにとどまらないフィードバックを心がけています。
アクセンチュアでは様々なプロジェクトがありますが、実際に私が経験したプロジェクトの例を一つご紹介します。
とあるコングロマリット企業の営業改革と、顧客接点領域の強化を同時に実現したプロジェクトです。まず、営業改革の文脈では、顧客側での注文をセルフ化したり、クライアントの社内業務を自動化・集約化したりすることで、現状業務の極小化を図りました。そして、顧客接点領域を強化するためのデジタルチャネル(B2Bコマース)を導入したのです。営業改革によって生まれた余力を注力領域に充て、クライアントのその先にいる「顧客」を見据えた新たな体験を作ることに成功しました。当時、まだ前例の少ない技術導入を目指すプロジェクトでしたが、まさにソング本部、テクノロジー コンサルティング本部、ビジネス コンサルティング本部のメンバーが一体となり、それぞれの強みを活かしながら構想立案から構築までを既定のスケジュール・予算の中で実現することができました。お互いの得意・不得意を理解した上で融合できたことと(例:デザイナーから吸い上げた最終顧客視点での論点についてクライアントを一番理解している私たちコンサルタントがクライアントの文脈に沿って翻訳し、クライアントとディスカッションする・私たちはシステム開発を担ったエンジニアのメンバーに教えてもらいながら実際に管理画面を触ってクライアントへトレーニングを実施する など)、クライアントとの距離が最も近く、プロジェクトをリードする私たちが社内外のグレーゾーンのタスクは全て拾うスタンスで臨めたことがポイントだったと考えます。
将来、一緒のチームで働く方を想像してメッセージを贈ります。最初に厳しいことを言ってしまいますが、クライアントがアクセンチュアへ求める期待は大きいので、一人ひとりのプレッシャーも責任も大きいです。難易度は高いですが、日本を支える企業の未来を作るというお題に対して、社内外の専門家とコラボレーションしながら取り組める環境がアクセンチュアにはあります。途方に暮れることもありますが、クライアントを含めたチームで取り組むので、必ず誰かが助けてくれます。周囲を頼りつつ、ご自身も頼りにされる存在になっていってもらいたいと思います。
また、アクセンチュアは私を含めて中途入社者が多いので、中途入社者における、よくある困りごと・悩みごとへの感度が高いです。社員一人ひとりにキャリアの相談に乗ってくれる先輩社員が付くピープルリードやプロジェクト参画後のフォロー研修など会社としてのオフィシャルなサポートもありますし、バックグラウンドが似ている・過去に同じような悩みを抱えていた、など、力になれそうな人を組織やプロジェクトをまたいで繋ぐカルチャーがあることも、魅力の1つだと感じています。
一方で、コンサルティング業界未経験で入社される方は、多かれ少なかれコンサルティング基礎能力の下積みも必要になると思います。落ち込むこともあるかもしれませんが、これまでの経験が発揮できる場面は必ずありますし、コンサルティング業界ならではのお作法はやればできるようになるものです。自分のできることを増やしていきながら、一緒に目の前のプロジェクトでの成果創出にこだわっていければと思います。ご縁がありましたら、是非、こちらのブログを見ましたとお声がけいただけると嬉しいです。