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事例紹介 東洋大学

東洋大学:学生向けサービス「東洋大学公式アプリ」の活用で教育DXの実現へ

アクセンチュアは東洋大学のスマートフォンアプリ「東洋大学公式アプリ」の開発・運用を支援しました。学習やキャンパスライフを実りあるものにするため、学生目線の先進的なシステム構築により教育DXの実現を目指します。

3分(読了目安時間)

2025/08/25

東洋大学公式アプリ

課題-求める変化

コロナ禍をきっかけに、教育DXの推進が急務に

「諸学の基礎は哲学にあり」を建学の精神に掲げる東洋大学では、10年以上前からLMS(学習管理システム)導入などを始めとして、IT化が進められていました。その流れの中で、2020年初頭の新型コロナウイルス感染症の影響が出始めた同年4月には、早々にオンライン授業へ切り替え対応をしたものの、学生の生活や授業形態は変化を余儀なくされ、その結果さまざまな課題が顕在化しました。

「オンライン授業やレポート提出等の学修関連情報はもちろん、給付金・奨学金の申請といった学務関連まで、大量の情報をオンラインで受け取ることになった学生の負担が大きく、悲鳴に近い声が上がりました」(東洋大学 学長 文学部教授 博士[人文科学] 矢口 悦子氏)。

また、「学校法人として学生や教職員を全力でサポートする」(東洋大学 常務理事 寺田 信幸氏)という大学側からの視点では、コロナ禍のため、学生個人の状況の把握が難しくなっており、その状況に対応するためのさらなるデジタル化に向けた素早い意思決定が急務となっていました。

取り組み-技術と人間の創意工夫

アジャイル開発手法で開発着手から4か月で利用開始

それらの課題に対応するため、まずは学生や教職員の課題と感じていることについて調査を行いました。さらなるデジタル化を進めるという方針に沿いつつ、集めた声を反映させるために取り組まれたのが、東洋大学公式アプリの開発です。

「学生本位のアプリを開発するには、学生のことを良く知り、学生のことを良く考える必要があります。システムやデジタル技術だけを優先してしまうと、学生本位の教育や支援は難しい。学内のあらゆる情報を収集するため、各部署のメンバーからなるワーキングチームと率直に意見を交わし、200名を超える学生、教職員へのヒアリングを重ねました」(東洋大学 学長室学長事務課課長 新山 文洋氏)。

コロナ禍により、学生が得られなかった体験を取り戻し、学生一人一人の成長を支えていくサポートとなる仕組みを作るため、その開発着手からサービス運用開始まで擁された時間は、4か月。その短期間の中で、集められた声を形にするUI/UXデザイナーによる体験設計から、具体的なアプリ画面・機能設計、パブリッククラウドを活用した基盤構築、複数OS(iOS/Android/ウェブ)の同時開発、既存の学内認証システムとの連携等、アジャイル手法により状況に柔軟に対応しながらの開発が行われました。

限られた時間で開発を進めるには、アプリ開発で必要となる情報を担当チームに正確に伝えなければいけません。また、200名を超える学生から集めた意見を開発に取り入れながら、それをすべての各部署に連携させていく。苦労するだろうと心配していましたが、本学のメンバーとアクセンチュアがワンチームとなり、機動的に動いてくれたことで、その心配は杞憂となりました。

寺田 信幸氏 / 東洋大学 常務理事

今回のアプリは学生の主体的な学びを支えるものであり、主体はあくまでも学生。学生を顧客~お客様として扱うような視点では十分に満足できるものを作ることはできません。アクセンチュアは、私たち東洋大学の意図がどこにあるのかをしっかりと理解し、形にするまで本学と一緒に伴走する姿勢を見せてくれました。

矢口 悦子氏/ 東洋大学 学長 文学部教授 博士(人文科学)

成果-創出される価値

大学におけるDX変革の第一歩に

学生主体に進めることを第一に考えた東洋大学公式アプリの開発の取り組みは、教育機関におけるDX促進の一歩となりました。

「このアプリをスタート地点として教育DXが進んでいくのだという意識が醸成されました。これは東洋大学にとって非常に大きな成果だと感じています」(寺田氏)。

高使用率と窓口問合せ減少

サービス開始から2週間で新入学生の98%がインストール完了。またキャンパス窓口への学生からの定型的な問い合わせが大幅に減少。教務職員の業務負荷軽減に貢献。

情報の一元化

それまでPCまたは紙媒体で取得していた履修、成績、サークル、留学、就職に関する学内情報のすべてを公式アプリに集約。

学生体験の向上

学修成果や目標の管理に活用できる機能により、学生自らがアプリ上にそれぞれのキャンパスライフの記録が始まる。それを通じ、学生体験の向上にも寄与。

災害時の迅速な安否確認実現

公式アプリ搭載の安否確認、緊急連絡機能により、大規模災害や事件等の緊急時の大学からの連絡、安否確認の迅速化を実現。

「今回の東洋大学様の取り組みは、大学が学生の体験を重視し開発を進めたという点で、他の教育機関において教育DXを推進する上でも大いに参考にしていただけると考えています」(アクセンチュア株式会社 ビジネス コンサルティング本部 コンサルティンググループ マネジング・ディレクター 根本 武)。

東洋大学は、学生、教職員、教務職員すべての人々が公式アプリを活用することで得られた体験、経験、知見をもとに、今後もAI活用に代表される先端テクノロジーを取り入れた大学業務の効率化、および学生体験向上施策を推進していきます。アクセンチュアは、学生の視点と主体性を大切にする東洋大学の取り組みを、これからも支援していきます。

東洋大学とアクセンチュアメンバー
東洋大学とアクセンチュアメンバー

(左から)アクセンチュア 東野、根本、東洋大学 新山氏、矢口氏、寺田氏、アクセンチュア 三田、佐藤

筆者

根本 武

ビジネス コンサルティング本部 コンサルティンググループ マネジング・ディレクター

東野 由起子

ビジネス コンサルティング本部 ストラテジーグループ テクノロジーストラテジー&アドバイザリー プラクティス マネジング・ディレクター

佐藤 卓也

テクノロジー コンサルティング本部 ITソリューション Mobile App Studio日本統括 アソシエイト・ディレクター

三田 絵美子

テクノロジー コンサルティング本部 シニア・マネジャー